Letter from abroadハロウィンの元祖「Samhain」と読めないアイルランドの名前たち
2021年11月2日
こかげフレンド
世界的なイベントになっているハロウィン。
元々アイルランドのお祭りが始まりと言うのはご存知でしょうか?
アイルランド人の祖先(ケルト人の一派)が使っていた言語(ゲール語)で「Samhain」と言います。
ケルト暦では、収穫の季節が終わる10月31日の日没からが新しい年(冬:dark-half)の始まりで、さらにあの世との境目があいまいになるとき…。
死者の魂が墓から出てさまよって家に帰り、そしてその魂は、幽霊や妖精、ゴブリン、悪魔などの姿をしていると信じていたそう。
その日はみんなで集まってご馳走を食べたり、焚火をしたり。
死者がおどろおどろしい姿で恐れられていたり、焚火も悪霊を掃うためだったりと意味合いは違いますが、ちょっと日本のお盆を思い出します。
彼らが家に戻ってきた時に機嫌を損ねないよう、当時の人々は食べ物や飲み物を出し、自らも不気味な仮装をして身を隠していました。また、彼らは近所の家々を訪ね、「ソウルケーキ」と呼ばれるお菓子などをもらって回りました。
と駐日アイルランド大使館の記事にありました。仮装やTrick or treat の起源だそうです。
ハロウィンと言われるようになったのは、カトリック信仰がアイルランドに入ってきてから。
11月1日がthe Feast of All Saints (The Hallowed Ones):すべての聖人の饗宴というので、その前日ということでHallowe’enとなったそうです。
今年は家の近くのお城でのSamhainイベントに行って見たのですが、デコレーションは現代のハロウィンそのものでした。
唯一くらいに見つけたアイルランドっぽさがこちらのカブのランタン。
もともとは骸骨と同じ白いという理由でカブを使っていたのが、アメリカに移民として渡ったアイルランド人が生産の多いカボチャを使うようになったよう。
ここのお城は敷地内に昔の村や家が再現されているのですが、
- The Barnbrack Cake:ケーキにリングを入れて、切り分けた時に当たるとすぐに結婚できる。布切れとコインを入れて、金運を占ったりもするようです。
- (名前見つからず):コインを桶に沈めて、子供が口で取れたらそれをもらえる。
- Floury Grape:こんもり盛った小麦粉のてっぺんに一つフルーツ(展示ではチェリー)をのせ、フルーツが落ちないよう順番に小麦粉をナイフで端から除いていく。フルーツをお皿に落としてしまった人がそのフルーツを口でお皿から食べる。
- Snap Apple: くるくる回った後、天井から吊るされたリンゴを一番早く口で取れた人の勝ち。
など、こちらでのハロウィンの伝統的なゲームもその一角で紹介されていました。
さて、このSamhain、前知識なしに読めた人いるでしょうか?
答えは、
↓
↓
↓
“Sau-ihn”:サウィンと発音するそうです。
間違えると困るので、地元の人にも確認しました(笑)
このゲール語を元とするアイルランド語。
アルファベットは英語と同じなので読みやすいと思いきや、先ほどのサウィンのようにまったく予想外の発音で驚く事が多いです。
世界的に有名なアイルランド人女優“Saoirse Ronan”:シアーシャ(サーシャ)・ローナンさんも、アメリカのトークショー等に出ると名前を確認されたりしていましたが(日本語表記でもどうするか割れるところですね…!)、前回の記事に書いた歯医者さんも受付で先生の名前を聞いて「エイヴン」のように聞こえたのですがレシートを見ると“Eimhin”。
全くの予想外…!
こかげ英会話の先生にアイルランド人の名前を見せて読んでみてもらうと、え!読めないよ!と言う事が起こるかもしれません(笑)
このアイリッシュの名前にはそれぞれ意味があるようなので、その点は何となく日本と通じるところがありますね。
アイルランドの人と話をするときには名前の意味を聞いてみるのも面白そうです。